映画感想『サイコ』ヒッチコックといえばやはりこの作品なのか。

映画サイコ

この記事では、アルフレッド・ヒッチコック監督の『サイコ』について書いていきます。
ふと気になって、「好きなヒッチコック作品ランキング」という内容の記事をいくつか見たところ、どれも「サイコ」は一位、あるいは上位にランクインしていました。
私は何回も観てしまうくらい好きなのですが、やはり人気作品のようですね。

ノーマン・ベイツを演じる主演のアンソニー・パーキンス。
本作でしか観たことのない人は多いのではないでしょうか。
私は一時期けっこうはまっていて、サイコの続編まで追いかけましたが、内容はまるで記憶に残っていません!
印象に残っているのは1961年のフランス・アメリカ合作映画『さよならをもう一度』のパーキンス。久しぶりに観たくなりました。
そして、昔々、ビデオテープに録画していたオードリー・ヘプバーン共演の『緑の館』がもう一度観たいのですが、配信はされていないようで残念。

目次

映画『サイコ』の作品情報・あらすじを簡単に。

作品情報

  • サイコ(Psycho)
  • 1960年(アメリカ)
  • 監督:アルフレッド・ヒッチコック
  • ノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス):モーテルの受付の男
  • マリオン・クレイン(ジャネット・リー):不動産会社勤務のOL
  • ライラ・クレイン(ヴェラ・マイルズ):マリオンの妹
  • サム・ルーミス(ジョン・ギャヴィン):マリオンの恋人
  • ミルトン・アーボガスト(マーティン・バルサム):私立探偵

あらすじ

不動産会社に勤務するマリオン。
恋人のサムは離婚した妻への慰謝料を抱えており、マリオンとの結婚話もなかなか先に進まない。
昼休みをサムとホテルで過ごしたマリオンが職場へ戻ると、客が支払った四万ドルを銀行へ預けてくるよう上司から指示される。
マリオンはそのあと早退したいと上司に告げ、銀行へは行かず自宅へ現金を持ち帰り、急いで身支度を整えると、サムのいる街へと車で向かう。

途中、車の中で眠り込んだマリオンはパトロール中の警官に起こされ免許証の提示を求められるが、持ち逃げは発覚しておらず再び走り出す。
途中で彼女は中古車店に寄り、即決で車を買い替えて急いで出発する。
いぶかしむ店員と、尾行してきた警官の視線を感じながら…
日も暮れ、土砂降りの中「ベイツモーテル」と書かれた看板に気が付き、宿泊することにしたマリオン。そこで宿を切り盛りする青年ノーマンと出会うのだが…

映画『サイコ』の感想など

ネタバレなし

※決定的なネタバレは書いていませんが、内容に触れている部分があります。

先日、TVで放映していたので何度目かの鑑賞をしました。今回はもういいか…と思っていたのに、結局最後まで観てしまいました。
ヒロインであるジャネット・リー演じるマリオンが、シャワー室で襲われるあの有名なシーン。
あのシーンは映画の半分くらいのところに位置していて、そこで最初のヒロインであるマリオンはいなくなります。
その後第二のヒロインであるマリオンの妹ライラ、マリオンの恋人サム、探偵アーボガスト、ベイツ家を知る保安官夫婦らが動き出してからが、さらに面白くなってきます。

ノーマンがマリオンに見せるはにかんだほほえみ…嘘はないと思いたい。ただ、ゆっくりと二人で話がしたいだけ。
でもゆがんだ母親との関係がそうさせてくれないんですよね。悲しい。
中盤で、よーく見ていると違和感のあるシーンに気づくと思います。
気づいたら気づいたで、その目線で鑑賞するのも面白い。だから何度でも観てしまうんですよね。

ヒッチコック作品の中でもショッキングなシーンで有名な『サイコ』ですが、あえて白黒にすることで「赤い血」が流れる不快さを回避したらしいです。
そして「血」を表現するために使用したのはハーシーのチョコシロップ!
白黒で撮るのであれば、血のりでもよいのでは?と思いますが、現場の人たちにとってはチョコの方がよいのかな…。時代のせいなのでしょうが、残酷なシーンを露骨に見せずして恐ろしく描写するという作りがとても好きです。

カメオ出演多めのヒッチコック、今回も映り込んでいたようですが見逃しました。
でも、娘さんのパトリシア・ヒッチコックがけっこうがっつり出演しています。

ネタバレあり

マリオンのシャワー室のシーンでは、逃げ去っていく白髪の女性の姿が確認できます。
でも、やけに背が高くて女性の服を着ているものの何か不自然ですよね。
シャワー室での事件は、息子がマリオンに惹かれているのを感じ取った母親の嫉妬…のように見えますが、実は母親の衣装を身につけたノーマンなのです。
もっと踏み込んでいえば、ノーマンの人格はほぼ母親に浸食されており、ラストの警察署のシーンで椅子に腰かけ、不気味な笑いを浮かべるのは完全に母親の人格。
少しややこしいですが、ノーマンが今に至るまでのいきさつは、保安官と精神科医(警察でノーマンを診察する)で異なっています。拘置所にいるノーマンは、母親の人格に支配されてしまっているので、母親優位の証言しかしません。真実は最後まで明かされませんので、思いを巡らせてみてください。
それにしても、最後のゆがんだ笑みは本当に不気味です。

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